制作経緯

ミューズの里は、「いのち・平和」「異文化間の相互理解」「表現の場づくり」をテーマに、国籍・世代・ジャンルを超えて、映像・音楽・出版etc.さまざまな媒体を創造し、国際社会の平和の実現に貢献する事業を目指しています。第一回JASRAC音楽文化賞を受賞した映画『アオギリにたくして』は、2013年夏に劇場公開後も映画館・自治体・学校・公共施設etc.による日本全国上映がロングランで続いています。そして、ミューズの里の第二作目となるドキュメンタリー映画『かけはし』が2017年2月に劇場公開されました。日本全国での『かけはし』自主上映会を呼びかけています。皆様の町、地域、企業、学校、サークル、団体などで、上映してみませんか?

 

〜ドキュメンタリー映画『かけはし』上映にむけて〜

(企画・製作・主題歌・統括プロデューサー:中村里美)

 

2001年1月26日、JR新大久保駅でホームから転落した方を助けようとして、日本人カメラマンの関根史郎さんと韓国人留学生イ スヒョン(李秀賢)さんが線路に飛び降り救助に当たりましたが、3人とも帰らぬ人となりました。改めて心よりご冥福をお祈り申し上げます。

 

映画『かけはし』は、「スヒョンさんが私たちの心に遺したものとは? 」をテーマに製作された二部構成によるドキュメンタリー作品です。

スヒョンさんが亡くなった後、「母国と日本の懸け橋になりたい」という大きな夢を胸に抱いてさまざまな国や地域から来日する留学生をずっと支援し続けてきたスヒョンさんのご両親の姿を通して、国を超えた人と人の心の絆「懸け橋」を描いていきたいという思いから、本作品の企画をしました。

 

若かりし頃、アメリカの学校や教会等で10フィート運動でつくられた「にんげんをかえせ」等の原爆映画を上映し、ヒロシマ・ナガサキの被爆者のメッセージを伝える草の根ボランティア活動に参加した経験から、国や様々な違いを超えて普遍的なメッセージを伝えていく上で、異文化間相互理解を深めていくことの大切さを強く感じていました。帰国後、日本語を学ぶ外国人向け雑誌の編集長をしていたこともあり、異文化間コミュニケーションをテーマに活動する中で、今も強く感じていたことは、「言葉の通訳だけではなく、心の通訳の大切さ」です。

 

留学生にとって最初の一歩である日本語学校での生活はとても大切なもので、言葉を教えるだけでなく、まるで我が子を見守るように留学生に接している日本語学校の先生方の姿に、心打たれ感動することがこれまでたくさんありました。

 

新大久保で日本人を救おうとして亡くなられたスヒョンさんも「日韓の懸け橋になりたい!」という大きな夢を抱いて来日した留学生の一人でした。私は、スヒョンさんに直接お会いしたことはありませんが、異文化交流プロジェクトを通して交流のあった日本語学校に通っていた学生の一人がスヒョンさんであったことから、関係者の方からお電話をいただき事故を知りました。その時の衝撃を今も忘れることができません。

 

JR新大久保での事故の翌年、「自然に触れながら、一歩一歩みんなで一緒に歩いていくことで、国籍を超えて深まる友情を大切にしたい」という思いから、スヒョンさんが大好きだったという富士山に、彼の母校の留学生や日本で暮らす世界の人々と一緒に登りました。スヒョンさんのご両親が登山隊長となり、韓国のハルラ山やクムジョン山への登山なども行われました。

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▲ピース登山隊(富士登山)

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朗読と歌で伝える公演活動、誰もが参加して表現できるオープンマイク等で募金を募り、スヒョンさんの頭文字をとって名付けられたNPO法人エルエスエイチアジア奨学会を通して文化・芸術方面に進学を希望する日本語学校生を弊社ミューズの里で応援してまいりました。『かけはし』第一章に登場する音楽の先生として活躍中の謝長恩さんは、「ミューズの里」奨学生として同奨学会より選ばれ、その後もずっと交流を続けている留学生の一人です。台湾からの留学生だった謝長恩さんは、日本語学校を卒業後、東京芸術大学に進み、今は自由が丘にある玉川聖学院の音楽の教師として中高生の指導をしています。

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▲「かけはし」音楽監督を務めるミューズの里の伊藤茂利。特定非営利活動法人エルエスエイチアジア奨学会より選ばれた、芸術方面に進学を希望する「ミューズの里」奨学生への授与式にて。

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▲玉川聖学院にて、音楽教師として活躍中の謝長恩さん

◎オープンマイク「ミューズの里」
パペラ・赤門会学生

主題歌『かけはし』は、スヒョンさんに捧げた曲で、命日の日に行われた朗読劇やピース登山の交流会、日本語学校語学留学生の祭典や奨学会授与式の懇親会などで、国籍や世代を超えてみんなで一緒に歌い継いできた楽曲でもあります。

◎主題歌「かけはし」
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▲朗読劇、日本語学校の祭典、ピース登山、「がんばれ!留学生」チャリティーライブ等で歌い継がれてきた曲が「かけはし」の主題歌として第1章のラストに流れます。

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▲奨学金授与式後の懇親会にて。奨学生のみなさんと一緒に「かけはし」を歌う。

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母国と世界の懸け橋となっていく留学生が、国際社会の平和の実現に貢献していく存在となっていくことを願いながら、ドキュメンタリー映画『かけはし』日本全国上映にむけてがんばっていきたいと思います!

 

I am a Bridge!  国籍・民族・文化・習慣・世代などさまざまな違いを超えて、「人は誰もが心と心を繋ぐかけはしとなれる!」。これは、『かけはし』の取材を通して出会った世界の若者たちの姿から強く感じたことです。

 

母国に帰った後も、日本がもう一つの故郷として愛される国であったなら、そして出会いによって生まれる新しい視点がより多様な可能性と心豊かな社会を生み出しうるのなら、世界の人々と繋がり育まれる友情は、平和で魅力ある日本と世界を創り出していくことでしょう。

スヒョンさんご両親と(2016.1.27)
▲ スヒョンさんのご両親と共に

 

ドキュメンタリー映画『かけはし』は、日本と母国のかけはしとなる留学生を応援しています!

皆様のご支援・ご協力を宜しくお願い申し上げます。

 

 

ミューズの里の第2作目となる映画「かけはし」は、初のドキュメンタリーへのチャレンジでした。製作に向けて、石川均監督に大変お世話になり、長谷川直樹様、倉本和人様、柴田誠監督、中根克監督にお力添えいただき、有原誠治監督に映像提供いただき、たくさんの皆様のご支援・ご協力により完成いたしました。心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

 

〜ドキュメンタリー映画『かけはし』製作スタッフ〜

企画・製作・統括プロデューサー・主題歌:中村里美
プロデューサー・製作・音楽監督:伊藤茂利
撮影・編集:石川均・倉本和人
撮影協力:中根克
ディレクター:中村柊斗
ナレーション:牛島摩弓
映像提供:有原誠治
予告編制作:柴田誠
アドバイザー:長谷川直樹

製作会社・配給:© ミューズの里
※本作品は2作品上映となります。(上映時間:第一章42分+第2章53分)

 

制作:中村里美・伊藤茂利・渡川修一・飯田加菜・伊藤良重・石塚佐和子・TAKARA
撮影:石川均・倉本和人・中村柊斗・中根 克・尹吉鎬・伊藤茂利・中村里美
編集:石川均・倉本和人・中村柊斗・伊藤茂利・中村里美
韓国語通訳・翻訳:キム ウォンギョン(第1章)
録音:山口勉
M A :  山下裕康
題字・チラシ:吉田しんこ
制作協力:柴田誠

 

音楽製作:ミューズの里
主題歌「かけはし」作詞・作曲・歌:中村里美
第2章 エンディングソング「君の声が聞こえる」作詞・作曲・歌:中村里美
挿入曲:作曲・編曲・ギター:伊藤茂利/ピアノ:坂井千浪

音楽監督:伊藤茂利
レコーディングエンジニア:岡部晃久

 

撮影協力 
玉川聖学院の皆さん
慶應義塾大学
赤門会東尾久寮
明日香村の皆さん
日韓青年の集い実行委員会の皆さん
飛鳥ツーリズム協議会
レストランPAPERA
赤門会日本語学校
東京ギャラクシー日本語学校
特定非営利活動法人エルエスエイチアジア奨学会
アカデミー・オブ・ランゲージ・アーツ

 

取材協力
平野忠邦
権 鎔 大
徳山謙二朗

 

Special Thanks
平澤英昭
津森征夫
小島 聡
三橋正喜
梅谷忠範
梅谷美枝子
寺井宣子
新井時賛
吉田幸雄
松岡照美
船戸潔
梶原宜子
中村昭子
西村朋恵
池田育剛
原田康生
安藤秀樹
安部素子
大川須美
学校法人新井学園
衣笠建具製作所

後援
特定非営利活動法人エルエスエイチアジア奨学会
クロスカルチャープラザ

 

■ 撮影形態:ビデオデータ撮影
◎スクリーンサイズ:16:9
◎音データ:stereo
■ 公開形態:DLP Blue Ray公開
■ 公開:2017年2月より劇場公開スタート。
日本全国での自主上映

◉お問合せ先:製作会社ミューズの里
E-mail:info@musevoice.com
E-mail:crosscultureplaza@yahoo.co.jp
ミューズの里(携帯)TEL: 070-5568-8204 TEL:070-6511-7275
FAX: 042-810-1100

 

☆〜ドキュメンタリー映画「かけはし」は、日本と世界の架け橋となる留学生を応援しています〜♪☆